DVD怪奇大作戦 Vol.3
特撮(映像)

定価: ¥ 3,990
販売価格: ¥ 3,990
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発売日: 2004-01-09
発売元: ビクターエンタテインメント
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タイトル
怪奇大作戦は全体を通してサブタイトルが秀でている。
最近のTVドラマのサブタイトルは、なんとまあセンスの無い事…
おっ、と思うのは「相棒」くらいなものかな。
サブタイトルを見るだけで面白そうだと思えません?
壁ぬけ男 人喰い蛾 白い顔 恐怖の電話 死神の子守唄 吸血地獄
青い血の女 光る通り魔 散歩する首 死を呼ぶ電波 ジャガーの眼は赤い
霧の童話 氷の死刑台 オヤスミナサイ 24年目の復讐 かまいたち
幻の死神 死者がささやく こうもり男 殺人回路 美女と花粉
果てしなき暴走 呪いの壺 狂鬼人間
京都買います ゆきおんな
社会問題を突き抜けて普遍に至る時名作が生まれる
『怪奇大作戦』は橋本プロデューサーの意向があって社会問題を深く追求した作品が多いです。この「Ⅲ」に収められた2編は、外資企業の誘致と地方開発、サラリーマンの蒸発と宇宙進出を題材としていて、かつ娯楽的ストーリーも揃っている一級品のドラマです。
【解題】第12話「霧の童話」:傑作揃いのシリーズ作品中でも、間違いなく5本の指に入る名作です。村の落武者伝説を利用した犯罪というのは間違いなく『八つ墓村』を参照したものでしょう(角川の横溝正史ブームが巻き起こる数年前ですから慧眼と言えます)。そしてシリーズを通して三沢=勝呂誉は牧=岸田森の圧倒的な存在感のために割を食っている感じですが、この作品では健一少年との交情や社会の変動とその矛盾に思いをはせる姿を演じてはまり役です。この作品は鬼野村のあり方を巡る3世代の思惑の差違がテーマになっています。「青い血の女」でもそうでしたが、『怪奇大作戦』では老人が知恵、バイタリティの面で成人世代より優れている様に描かれるのが新鮮です(失われし戦時中の日本軍事科学技術・頭脳とでもいうべきものでしょうか)。そして1世代交替した今、団塊世代は老人となり現代日本の中で一番の人口と財力と発言力を誇っています。この作品が本来訴えようとしていたテーマを超えて、今や別個の価値が生まれつつあるのです。これこそ名作と言える由縁なのです。
第13話「氷の死刑台」:私は何故か『怪奇大作戦』というとこの作品を思い浮かべるのです。蒸発、人体冷凍と科学者の倫理、宇宙開発等々が見事に一本のストーリーを成していて見事です。「サラリーマンのささやかな抵抗」が「狂った死刑執行人」によって恐ろしい結果を招いてしまうのですが、優れた実存主義文学を思わすほどに深い不条理に満ちていて、そして岡崎にとどめを刺す牧=岸田森の諦念とも言うべき名演技。見るたびごとに新しい発見もあり、大好きな一本です。
『怪奇大作戦』が子ども向け番組と決別した時
『怪奇大作戦』を語る時、皆こぞって実相寺監督作や上原正三脚本の様に強烈な「念」のこもった作品をあげつらうのですが、でもストレートな子ども向け娯楽アクションとしての系譜もあって、この系統の作品の方が本流だという気がします。この「Ⅲ」はそんな「らしい」作品が集まっていて、『怪奇大作戦』という番組がどういうドラマだったのかを一番良く伝える巻になっていると思います。
【解題】第10話「死を呼ぶ電波」:この頃は自室にテレビがあるなんて夢のまた夢で、まして車内テレビなんて。でも今ではレーザー光線も含めて皆当たり前になりました。シャープなアクション作品としての切れ味も娯楽性も良いこの作品ですが、残念ながら『怪奇大作戦』中でも最も時代に負けてしまった作品かも知れません。やっぱり人間の恨み辛みや愛憎といったものの方が普遍的な迫力を持っている訳です。でも怪奇事件を科学的に捜査し、しかし人間の暗部まで解決は出来ないという『怪奇大作戦』の基本路線を最も端的にあらわしている作品だと思います。
第11話『ジャガーの眼は赤い』:シリーズ中最大の異色作です。バーチャル・リアリティを利用して犯罪が展開しますが、作品そのものが迷宮的で奇妙な雰囲気です。そう言えば『ウルトラセブン』にはこの作品の様な現実と虚構が交錯するシュールな味わいを持った作品が多かった様に思います(実際ウルトラセブンが意表ついて登場、しかも犯人役!)。その上この作品は子どもの視線に立って物語が展開するシリーズ中唯一の作品なのです(『ウルトラQ』には一杯ありますが)。サブキャラの次郎君が登場する最後の回だということもあり、きっとこれは『怪奇大作戦』が子ども向け番組という「しばり」を完全に破っていく寸前の様相が露わになっている作品なのだと思えるのです。活躍するのが野村だというのも異色。この先、シリーズはほぼハードな大人向け路線に邁進するのです。