パプリカ デラックス・ボックス(2枚組)
筒井康隆

定価: ¥ 13,440
販売価格: ¥ 10,509
人気ランキング: 365位
おすすめ度:

発売日: 2007-05-23
発売元: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
医療研究所が開発した他人と夢を共有できる画期的なテクノロジー“DCミニ”。だがそれが盗まれ、悪用して他人の夢に強制介入し、悪夢を見せ精神を崩壊させる事件が発生するように。一体、犯人の正体は? そして目的は何なのか? 事件の解明に挑む美人セラピストの千葉敦子は、クライアントの夢の中へ容姿も性格もまったく違う夢探偵“パプリカ”となって入っていくが、そこには恐ろしい罠が待ち受けていたのだった…。
『千年女優』などで知られる今敏の最新作アニメ。アニメの魅力のひとつはメタモルフォーゼにあるが、本作ではそれが人物ひとりの変容だけでなく、世界を変容させていく。例えば刑事の夢の中に入った時は、瞬時に場面が『ターザン』の一場面になったりスパイ映画になったりするのだ。夢の世界が舞台なだけになんでもできるという状況を、今敏監督は逆手にとってまさにイマジネーションの洪水ともていうべき展開を見せるのだ。ストーリーも魅惑的だが、その映像に酔いしれること確実の、アニメとしての魅力にあふれた素晴らしい作品だ。(横森 文)
原作から入ると、拍子抜け・・・
基本的に最近、アニメ作品を観ていなかったので、
「こんなに進化しているのか」
というのが、感想の大半を占めています。
光と影の表現が、細かいところまでできていて、
作り物っぽさをあまり感じないというのには、好感が持てました。
ただ、ストーリーは、と言えば・・・。
原作での前半部分、学術的で現実世界で起こりうる話なんだと
読者を引き込んだパートがごっそり削られ、
後半の無秩序でスラップスティックな『夢』のパートばかりが前面に出ていて、
作品世界にのめり込むための準備時間が無くなっていたように感じました。
ボクは原作を読んでいたから、省略されたシーンも脳内で補完できたため、
全体を通しての流れを理解することは出来たのですが、
読んでいない人には、もしかしたら原作とはまるで違った作品の印象を受けるかも知れません。
上映時間や、表現技法の制限などもあり、どうしてもこーゆー問題は、ついて回るのですが、
面白かった作品だけに、ちょっと残念かな。
前述の2人の意見の相違も分かりますが、ボクはダメ派にちょっと寄り気味といった感じです。
最後『もののけ姫』みたいになってたし。
1つだけ収穫があったといえば、
全編の音楽を手がけたのが、元P-MODELの平沢 進だったことです。
あの独特な『オーケストラマーチテクノ』っていった感じの軽快な曲は、
作品を引き立てていて、『テクノポップの開祖の健在振り』を発揮していました。
映像美は素晴らしい
基本的に、今敏さんの作品がツボな人は
今回も間違いなくツボでしょう。
ただ、ストーリーや演出にドキドキワクワクするかと言われれば、
そうでもないかなと思います。
全体的に淡々としてるし。
個人的には、オープニングがすごく良かった。
前三作ときて、新たなる混沌。
もし、この『パプリカ』から今敏監督の作品に入ろうとする方がおられましたら、それはあまりおすすめでありません。
『パプリカ』を観るにあたっては、やはり順を追い『パーフェクトブルー』『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』と、きて、そしてここに行き着いたほうがいい。虚と実が何重にも入れ籠となり、しまいにはその構造の整合性など突き抜けて、虚と実も割り切れぬ、境界という混沌そのものを再現した『パーフェクトブルー』『千年女優』に、よりエンタテイメント性の強い『東京ゴッドファーザーズ』。すでにこの三作があるということを念頭におけば、『パプリカ』の試みにもうなずけるよう思います。
いまどきひどく生真面目にさえ思われる、今監督の映画の構造そのものに対する問題意識を強く実感でき、このように規模の大きい劇場公開作品を作る監督にも、そのような根本のことを意識し続けている方がいらっしゃるのだなと思うと、なんだかうれしくなってしまうのです。